特許翻訳者をやっています。

Tradosで効率良く作業するための前処理

私は、翻訳作業にTradosを使用しています。
Tradosを使用している理由としては、
翻訳メモリが使用できること、原文と訳文が並べて見れること、該当する単語も把握しやすいことなどがあります。

多くは、Trados指定の案件ではないので、原文を触ることや、改行なども特に縛られることもなく、自分の好き勝手に使用しているという状態です。
Tradosを使わない理由として、原文一文に対して訳文一文が当てられるのかというのがありますが、
原文一文に対して訳文一文を当てる必要は全くなく、原文の分節を結合や分割(Tradosが一文と判断して分けた文の結合や分割)が可能ですし、
一文を一文として扱う必要も無く、必要な箇所で分けて、文節ごとで訳出することも可能です。
また、原文自体を編集することも可能ですので、必要な場合は、入れ替えも行っています。
ちなみに、Trados Studioでこのように原文を編集するためには、プロジェクトの作成時、原文の編集を許可にチェックを入れておく必要があります。

trados_genbun

 

このように原文を切るという手法を訳出時及び校正時の効率アップに役立てています。

私の依頼の大半は、化学案件で、もちろん特許明細書のです。

大抵、この手の案件には、化合物名(基だったり、試薬名、商品名だったりもあります)の例示があり、長いものは数頁にわたるものもあります。

ここで役立てています。

それは、

「化合物名、」→「化合物名、改行」という置換を行って、一行に一化合物名としていることです。

前処理はちなみに、原稿のWordファイル自体に対して、Wordマクロを使用し、行っています。

そういう処理を施した原稿をTrados上で翻訳していっています。

これの利点は、一行一化合物名であるため、抜けチェックには役立っていますし、重複の発見もしやすいというところです。

最終的に、一行一化合物名を含む、訳文のWordファイルが作成されますが、
もちろん、このWordファイルは、きちんと元の体裁に戻します。
このときも、Wordのマクロで体裁を整えています。

Wordマクロは、新田氏の一括置換ぱらぱらを利用しています。
この一行一化合物名を元に戻す置換だけでなく、英文のピリオドの後は2スペース、会社毎の体裁に合わせることなどにも利用させてもらっています。

Trados Studioの原文 訳文の並べての表記は不評な声を耳にしますが、例示の並びにはチェックはしやすいです。
Trados Studioのファイル→印刷&表示→印刷プレビューで原文訳文の並列表記も、並列表記が慣れた身としてはたまに使用しています。
慣れてしまうと、不評のところも、さほど気にならなくなるのかしら。私の性格でしょうか。不満から生まれるものも当然あるのだから、そういうのは失いたくないのだけど、慣れてしまうのですよね。。。

とっても面白いと思うのは、人様の不評や愚痴、ネガティブ発想も、こういうことが出来ればいいなということを考えているときに参考になります。
それは出来ないけど、こうするとそれ以上のいいことが生まれるんじゃないかや、
自分では不満に思わなかったけど、確かにそうできるともっといいかもということやなど。

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プロフィール

特許の化学を中心にやっているフリーランスの翻訳者です。技術や科学が好きです。転勤族に属する配偶者をもつ、一児の母です。仕事のことなど好き勝手に綴っています。

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